健康診断の結果を実生活に活かそう!
ということで、前回まで貧血編、タンパク質編、脂質編の血液検査の見方と考えられる身体の状態を説明してきました。
(貧血編、タンパク質編、脂質編はこちら↓)
今回は、消化編になります!
どんなに栄養満点の食事を取っても、
消化力がなければ身にならないので全く意味がありません。
まず、消化のプロセスですが、
食べる⇒噛む⇒胃酸、胆汁、消化酵素⇒栄養吸収⇒便
というまるでちくわのような筒(消化管)を通って消化されます。
消化吸収に大切なことは、
・自律神経のバランスが整っていること
消化には、副交感神経支配なので、イライラしていると消化しづらくなります!
・よく噛むこと、唾液を分泌すること
早食い禁物です!
・胃酸、胆汁の分泌、消化酵素が整っていること
以上のことを気を付けると、消化力が上がりますよ。
では早速、検査項目を。
〇PG1 ペプシノーゲン1
目安数値 45~50
これは、タンパク質の消化力を間接的に反映しています。
数値を上回ると炎症が考えられ、胃酸抑制剤を服用している方も高くなります。
下回ると、タンパク質の消化力の低下が疑われます。
低い方は、酸味のある食べ物やレモンをかけたり酸の物を足すと消化が上がりますよ。
〇Cl クロール
Clクロールは、胃酸(HCl塩酸)の材料になるので、
胃酸がよく出ているかがわかります。
目安数値は、108です。
数値が低い時は、胃酸不足が疑われます。
もし、あまり水分をとらないなど、身体に脱水が起こっていたり、
下痢をしていると数値は高めに出てしまいます。
ちなみに、胃酸の働きはというと、
・胃の中の微生物を殺菌
・鉄を小腸で吸収しやすくする
・タンパク質を分解しやすくなる です。
胃酸の分泌が低いと、鉄不足につながります!
〇MCV
貧血編で出てきた赤血球の大きさを見る項目
(↓ MCVについてはこちら)
目安数値は、90~95
上回ると、胃酸不足が疑われますよ。
次に、
胃酸は、副交感神経が優位の時に促進されるので、
自律神経のバランスをチェックできる白血球の数値からも
胃酸分泌をチェックすることができます!
〇好中球とリンパ球
こちらの比率で自律神経のバランスを見ることができます。
好中球:リンパ球=60:30 が理想的ですが、
好中球が↑、リンパ球↓ の数値になると、交感神経優位で胃腸機能が抑制されていて、
リンパ球が↓、リンパ球↑ の数値になると、副交感神経優位で疲れやすく消化するエネルギーもないと考えられます。
何かストレスを抱えているときに感じる胃の痛みは、まさに、
この自律神経のバランスが崩れて、胃酸が胃粘膜を刺激しているんですよね。
あなたの消化力はどうでしたか?
食事は、毎回ゆったりと楽しんで取りたいですね(^^)